第102回「経営者の良き伴走者として」神戸壯太さん(NUCBビジネススクールEMBA修了、中小企業診断士・経営コンサルタント)
1.藤岡先生との出会い
私は京都で中小企業・小規模事業者の経営支援に携わる中小企業診断士・経営コンサルタントとして、約15年現場に立ってきました。先生の授業を直接受講したわけではありませんが、2024年と2026年のNUCBビジネススクール「Study in Thailand」プログラムで先生のご講演を拝聴する機会に恵まれ、ご縁をいただきました。Sasin経営大学院で過ごしたあの時間が、私の問いの立て方を、さらに変えていったように感じます。
2.感銘を受けた言葉
特に深く心に残っているのは、渋沢栄一『論語と算盤』をめぐるお話です。私はかねてより、経済学者アルフレッド・マーシャルの”cool head, but warm heart”という言葉を、仕事の支柱にしてきました。冷静な分析だけでは経営者の心に届かず、温かさだけでは経営の現実を変えられない。先生のご講演を拝聴しながら、洋の東西を隔て、百年を超える時を経てもなお、この命題が一本の線で結ばれていることを改めて感じ、深く心を動かされました。
私の経営支援とは、その双方をAufheben(止揚)するものでなければならない。
日々向き合っている中小企業支援の現場に、もう一段深い意味づけをいただきました。
3.今後の決意 〜経営者の良き伴走者として
私の拠点である京都は、世界的に有名な大企業を擁する一方、特化した技術を磨き上げた中小企業や、伝統産業として地域に根を張る小規模事業者が数多く存在する街でもあります。グローバルとローカル、その二面性こそが、この街の懐の深さだと感じています。
こうした中小企業・小規模事業者の経営支援に日々携わるなかで、私自身もまた小規模事業者の後継者という一面を持っており、「経営者の孤独」、そしてそこに「寄り添ってくれる支援者」の存在のありがたさを、骨身に染みて知っています。算盤の冷静さで現実を読み解きつつ、論語の温かさを持って経営者と共に歩む、そんな良き伴走者でありたいと、改めて思いを新たにしています。藤岡先生からいただいたこのご縁を糧に、これからも現場に立ち続け、「経営とは、経営支援とは何か」を問い続けていきたいと思います。
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