第80回「心で感じる大切さ」趙 友貴さん(㈱アプローズ)

 藤岡先生との出会い

2022年春、MBSにて、藤岡先生の「新興国市場のマネジメント」の授業でのご講義、チーム活動を通じて、数多くの学びをいただきました。その中で大きな気づきとなったことは、目的と手段を混在せず、ものごとを俯瞰して捉え、「何のため、誰のために、それを進めているのかを自身に問い続ける」ということです。兎角、私たちは目の前の事象に捉われ、本来の目的を見失い、自分たちの都合でものごとを進めがちです。先生の言葉を借りれば、「誰をハッピーにするのか、その先にある目的を明確化する」という、基本的なものを見落としてしまうのです。先生から頂いたアドバイスを私たちなりに解釈し、アイディアを一旦、解きほぐしそこから収束させ、具体的化し、目的と照らし合わせる。といった螺旋階段を何度も回しながら、チームで検討を進めたことが、これからの大きな力に繋がっていると思います。また、「人は理屈だけでは動かない」ならば、着眼すべきは「相手の感情を動かすこと、ワクワクさせることである」という、これからビジネスを進める上で欠かすことのできない考え方も教えていただきました。社会環境の変化は、今後、益々加速していくと思いますが、藤岡先生からの学びを自分たちの中で、更に進化させていきたいと考えています。


 感銘を受けた言葉

タイのサシン経営大学院での講義で、「人は人との関りなくして、生きていくことはできない」「心で感じる大切さ」という、藤岡先生のお言葉に大変感銘を受けました。

それまでは、ビジネスにおける戦略、体系化されたフレームで現況を整理し、施策に結び付けるといった学びが多かったので、この時の講義内容が強く印象に残っています。タイでは、先生の「人としての在り方」「人としてどう行動するのか」に

多く触れることができたように感じます。また、修士論文の執筆に際しては素晴らしいアドバイスをいただき、そればかりか皆でお食事に連れていっていただいたりと、大変お世話になりました。「自分との対話をきちんと行うこと」等、多くの藤岡先生の言葉の一つひとつが大変心に響き、自身のキャリアやビジネスを展開する上で、また、この先の人生を歩んで行く上での大きなヒントを得ることができました。


 今後の決意

現在、私は人財育成を生業とする研修会社を経営しており、そこでは“コミュニケーションで組織を変える”というミッションを掲げています。未だまだ、拙い歩みではありますが、今後は修士論文で研究を進めた、組織におけるGROWTH対話モデルを多くの企業で拡大・浸透させていきたいと考えています。このモデルは現在の企業の成長ドライバーであるイノベーションを生み出すために必要不可欠なものだと捉えており、グローバル企業における異文化理解、人財育成、価値創造にも有効であると考えています。今後これを更に進化・発展させ、「対話」によって、国内の企業のみならず、海外の企業の成長にも貢献していきたいと思います。

紫藤会

学問は人の幸福に資するものではなくてはならない。 幸福とは何か?美しさとは何か? 経営学の可能性を信じて御茶ノ水から世界へ。

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