第59回「コンテキスト」奥山洋大さん(EYストラテジー・アンド・コンサルティング、早稲田大学ビジネススクールMBA2022年卒)

■藤岡先生との出会い
藤岡先生とは早稲田大学の集中講義の授業でお世話になったのが出会いです。藤岡先生の経歴を拝見し、途上国の開発支援に関心のある身として迷うことなく受講させて頂きました。コロナ禍の授業でオンラインでの開催でしたが、その分、インタラクティブな授業で先生やその他の学生との距離も近い贅沢な時間を過ごさせて頂き、とても充実した授業でした。

■感銘を受けた言葉
「国境や文化を超えると、それまで当然と考えてきた概念が当然ではなくなることがある。それに気づけることが大事。一つの側面からしかしか捉えられなかったものを別の側面から捉えるためには、歴史的背景を含めた「コンテキスト」を理解すること、そしてフレームワークを用いることが助けになる。」
仕事柄、途上国の政府関係者から農民まで幅広い方々と地域の開発事業に取り組むことが多く、藤岡先生の言葉は心に響きました。恥ずかしながら、これまで異国の方々と時間を過ごしてきた際、意識的に相手のことを理解する努力をしていたのか?と自問すると、無意識だったり感覚的なところが多かったことを反省しました。文化やコンテキストの異なる人々と通じあうことは並大抵のことではありませんが、意識的に努力し人と人との距離を縮めることは、一人の人間として生きる以上、自分や相手の人生を豊かにするためにも重要であると感じました。

■今後の抱負
このような素敵な場を積極的に活用させて頂きながら、これからもASEAN諸国における経済開発事業の本質を学び、そこから得た知見を将来のアフリカでの開発事業に生かしたいです。昨今、アフリカ諸国ではASEANを見習い、点から線、面に広がる開発を目指した自由貿易圏の拡充に向けた動きを加速させてます。しかし、ASEAN諸国に比べインフラ、法制度、政府のガバナンス、国民性など異なる面が多く、ASEANと同様のアプローチは機能しないとも感じます。だからこそ、ASEANにおける開発事業から本質を学び、さらに新しい視点(例えば国境に縛られない開発等)も含めアフリカの開発に応用できるアイディアを考え抜き、実践していきたいです。


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