第89回「疾風に勁草を知る」佐々木尚子さん((同) Resilience52 代表社員)

★先生との出会い

2024年春学期の「新興国市場のマネジメント」の授業を履修したのがきっかけとなります。

先生は優しく、「タイについて何か知っていることありますか」や、「タイについてなんでも質問してねと」おっしゃってくださいました。タイについて知識が明るくない私は、先生の優しい問いかけを間に受け「変な質問しても良いですか」と尋ねると、先生は「いいですよ、僕も変だから」とおっしゃってくださり、とてもリラックスして講義を受けることが出来たことを覚えています。

 10年くらい前から周りの方が転勤でタイへ行かれる方が多くなり、何かが起きていると感じており、この講義に興味を持ち選択しました。タイを含むアジアについてまた、日本が置かれている状況を学び、思っていた以上の現実を知らされることとなりました。古い歴史と豊かな文化も持ちつつ、地理的にはアジアの中心に位置し、貿易や経済活動に戦略的に利点を生かし、インフラの整った工業団地を用意し、海外からの投資誘致も容易にしていることなどを知り、タイ国という国は日本と親和性がありつつも、この勢いはすごいぞ!このままでは日本がどうなるのだろうと危機感を抱きました。それでもなお、策を講じない日本に対し個人的には怒りと諦めを感じておりましたが、先生は不満を述べていても変わらない、それよりも将来をどう創造していくのかと仰り、思いに感銘を受けました。

 さらに、秋学期からは「戦略とマネジメント・コントロール」を履修しています。この講義では、先生の講義内容が非常に深く多面的に展開されていることから、初回から次元が違うと驚かされました。時に先生は「どう?早い?どうにでも合わせられるからね」と仰られながら、様々な方向から淀みなく語られる言葉に圧倒されつつも、他で履修した科目の中で腑に落ちていかなかったことが、点と点で結ばれる瞬間を経験し、毎回新たな刺激を受けています。


★感銘を受けた言葉

「疾風に勁草を知る」

先生から織りなされ感銘する言葉はたくさんあります。初めてこの言葉を耳にした時、正直その意味を理解していませんでした。しかし、激しい風が吹いてはじめて丈夫な草が見分けられる。苦難にあってはじめて、その人の節操の堅さや意志の強さがわかるということと知り、先生が授業中によく「それってどうゆう意味だろうね」の問いかけや、「物事を全体を通して捉えることの重要さ」を教えてくださる度にハッとしています。なんとなくわかったつもりにして曖昧にするのではなく、本質を追求し続けることこそが、危機的な状況下においても耐え抜き継続していける力となると理解し、この言葉は私の心に深く響いています。


★今後の決意

MBSでの学びは人生において大きな刺激と新たなスタートラインを授けてくれました。

今、学んだからこそ意味がある!今、出逢ったからこそ意味がある!と強く感じています。

藤岡先生からの学びを体得するにはまだまだ未熟であり、先生のおっしゃられる知の網目を増やし、自ら立たすことができるために努力が必要です。先生が時々お話になる哲学や心理学などにも興味が湧いており、学びを深めより一層精進してまいります。

今後はこれまでの社会経験と学びを活かし、人と人をつなぎ、社会に貢献できる仕事に従事していきたいと考えています。時代は不動から動へと変化していると言われています。その中で先生からの学びがとても重要になっていくと実感しています。今後はさらに学びを続け、未知の領域へチャレンジし成長していく所存です。

紫藤会

学問は人の幸福に資するものではなくてはならない。 幸福とは何か?美しさとは何か? 経営学の可能性を信じて御茶ノ水から世界へ。

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