第60回「悠々と急ぎなさい」八杉裕美子さん(大阪女学院大学専任講師)

【藤岡先生との出会い】

 初めて直接お目にかかったのは、明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科(MBS)の「戦略とマネジメント・システム・コントロール」という授業ですが、MBS入学前に『MBS Review』に掲載されている藤岡先生がご執筆された「持続可能な経営と企業の社会的責任に関する一考察」という論文を拝読しておりました。私がビジネススクールで学ぶことを希望していた領域の論文でしたので、入学以前から藤岡先生にご指導を賜りたいと考えておりました。現在は、大変ありがたいことに藤岡先生のゼミで修士論文の執筆に励んでおります。

【感銘を受けた言葉】
「悠々と急ぎなさい」。これは藤岡先生が授業の中で、人生を微分と積分で理解することについて教えてくださった際のお言葉です。ジャネーの法則では、人は20歳の時点で人生の70%を終えていることになります。人生の時間を物理的ではなく、質的な視点で捉えたことがなかった私は衝撃で打ちのめされましたが、藤岡先生は、「目に見えないような小さな変化(微分)の積み重ねで、80年(80歳まで生きると仮定して)が変わる(積分)」という方策と、冒頭のお言葉を授けてくださいました。一度きりの人生を悔いなく生きるためにも、地道に努力を重ね、時間の質を高めようと心掛けるきっかけとなったお言葉です。

【今後の決意】
 私はMBSに入学する前はスポーツジャーナリストとして、主に欧州サッカーを取材してきました。マンチェスター・ユナイテッドの日本語版サイトの公式エディターとしてクラブの社会貢献についての取り組みを取材したことがきっかけで、企業の社会的責任の領域に関わる仕事がしたいと考えるようになりましたが、その後も長年続けてきた職業からのキャリアチェンジを決断できずにおりました。しかし、MBSで藤岡先生にご指導を賜るという貴重な機会のおかげで、経営についての学びに加え、私自身のあり方(being)について深く思考するようになり、新たなチャレンジをする決意ができました。今後もひたすらに学びを続けてまいります。また、誰に対しても穏やかに笑顔で接し、優しく手を差し伸べられる藤岡先生の寛大なお人柄を見習い、私も思いやりを持って、人に寄り添えるような人物になりたいです。

紫藤会

学問は人の幸福に資するものではなくてはならない。 幸福とは何か?美しさとは何か? 経営学の可能性を信じて御茶ノ水から世界へ。

0コメント

  • 1000 / 1000